天空の小道 果無集落

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こんにちは!購買課の西川です。

今夏の暑さは危険すぎる暑さでしたが、10月の声を聞くとそんな酷暑もつい忘れてしまいそうなほど、めっきり秋らしくなりました。

以前、歳のせいか感動することが少なくなったとお話しましたが、その少ない中から素晴らしい景色に感動したことを紹介します。

もう何年前だったか記憶が定かではないのですが、奈良県十津川村の上湯温泉を訪ねた際に果無(はてなし)集落という所に寄り道しました。
実は、それ以前に十津川温泉のホテル昴に立ち寄り入浴した際に、十津川村観光協会だったか?のポスターに綺麗な景色の中で鍬を持って微笑むお婆さんが写っていて、強く印象に残り「いつかこの場所に行ってみたい」と思っていました。
十津川村には、温泉地(とうせんぢ)温泉、十津川温泉、上湯温泉といった源泉掛け流しの温泉があり、年に数回は訪れていて、それとは別に那智勝浦や本宮近辺の温泉の行き帰りにもよく通過していたものの、なかなかこの場所を訪ねる機会がありませんでした。

「十津川温泉」バス停から車で和歌山県の本宮に向かってR168を少し行った所を右手に逸れ、細くてクネクネした村道(?)を15分ほど登って行くと、見晴らしのよい尾根道に出会います(徒歩ならバス停から1時間ほどだとのこと)。この尾根道は「小辺路」といって熊野古道のひとつで、高野山から伯母子峠や三浦峠、果無峠を経て熊野本宮に至る参詣道です。この小辺路を含めた紀伊山地の霊場と参詣道は2004年にユネスコの世界遺産に登録され、この地にもその登録記念石碑が建てられています。

この石碑のところから北側の古道を望むと、左右に斜面を挟んだ尾根道の風景が天空の道のように広がります。まるで原田泰治画伯の絵の中にいるような牧歌的なパノラマに、遥か昔からの人の営みと歴史を感じ、なにか懐かしささえ覚えました。

古道を少し下って行くと両側に2軒ほどの民家があり、険しい果無峠を行きかう旅人がひと息休憩できるよう、今も冷たい湧き水と縁側を開放し提供されておられます。

余談になりますが、この果無峠の下に桑畑という集落があり、その先の国道脇に「桑畑果無の水」という有名な湧水が蛇口から滾々と湧き出ています。自由に汲むことができるので、私もこの方面に行く際にはタンクやペットボトルを携行し汲ませてもらっています。

皆さんも十津川村方面に行かれましたら、ぜひこの天空の小道に立ち寄られませんか♪

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